エネルギー代謝103 足踏みが有酸素運動?

無酸素運動は筋肉の白筋を刺激する運動で、代表的なものとしては筋トレがあげられます。有酸素運動は筋肉の赤筋を刺激する運動で、ウォーキングやランニング、エクササイズが代表的なものです。

白筋は速筋と呼ばれていて、強い力を短時間に発揮する筋肉です、そのために素早くエネルギー化されるブドウ糖がエネルギー源となっています。これに対して赤筋は遅筋と呼ばれていて、発揮できる力は弱いものの持続性がある筋肉で、エネルギー源は脂肪酸です。

無酸素運動は短時間に多くの酸素が必要になるので、筋肉には多くの酸素が取り込まれます。有酸素運動は酸素を用いて脂肪酸をエネルギー化しますが、無酸素運動で取り込んだ酸素を有酸素運動で有効に使えることから、無酸素運動と有酸素運動を交互に繰り返す方法が使われ、これはインターバルトレーニングと呼ばれています。

インターバルトレーニングの最大の魅力は、短時間で脂肪酸をエネルギー化させる脂肪代謝の促進です。

マシントレーニングによる筋肉強化の無酸素運動とエクササイズによる有酸素運動を30秒ごとに繰り返す女性対象のジムがありますが、筋肉を傷めないように油圧式の強化マシンが多くで使われています。これは無酸素運動と呼べるほどの筋肉負荷ではありません。中にはストレッチ程度のマシン使用もあって無酸素運動にはなりきれていません。

また、エクササイズも、激しく身体を動かすというよりも足踏みに近い運動で、これも有酸素運動と呼んでよいのかという状態です。

これでは無酸素運動と有酸素運動の効果も期待しにくいところがあります。30秒ごとの切り替えも、充分な無酸素運動、有酸素運動であって初めて成り立つものです。これに比べたら、必死になって速く歩く速歩と、普通歩行を繰り返すインターバルウォーキングのほうが脂肪代謝の効果を高めることができます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)