エネルギー代謝53 エネルギー源とエネルギーの相互関係

体内で発生するエネルギーは、飲食で摂取したエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料として、全身に60兆個以上もある細胞の中で作り出されています。作り出されたエネルギーを使って、身体を構成する成分を作り出したり、身体を働かせていますが、それによって再びエネルギー源をエネルギー化させています。

その仕組みを知って、健康の維持と増進のために何をすべきなのか、効果的にエネルギーを作り出して活用するためには何をすればよいのかを知ることが、「エネルギー代謝概論」のキーポイントとなっています。
エネルギー源とエネルギーの相互作用について、身体の中で起こっていることを理解するために、まずは発電の仕組みについて理解を進めてほしいことから、発電機を例に取り上げることにします。

発電は水力、風力、火力、原子力ともに、運動エネルギーによってタービンを回転させることから始まります。水力と風力の発電は位置エネルギーによって回転させ、火力と原子力の発電は蒸気の勢いによって回転させています。

タービンが回転すると電気が発生する仕組みですが、発電機には磁石とコイルが入っていて、コイルの中で磁石を回すことで電磁誘導によって電気が発生します。そのためには磁石を回転させることが必要で、水力、風力、火力、原子力の発電は、水や風、蒸気によってタービンを回転させています。それとは逆に、磁石の中のコイルに電気を流すとコイルが回転します。これがモーターの仕組みです。

回転によって電気を発生させて、発生した電気で回転をさせる仕組みがあると、半永久的的に電気が発生することになります。この相互作用は人間の身体の場合には、エネルギー源からエネルギーを作り出す流れと、発生したエネルギーでエネルギーを作り出す仕組みを働かせる流れになります。その仕組みを知って、効果的にエネルギーを作り出して、より健康になるための方法を、これから紹介していきます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)