免疫は外敵と戦う能力を指していますが、免疫は年齢を重ねていくと低下していきます。免疫のピークは20歳代とされていて、40歳では70%、50歳では50%に低下して、70歳では10%に低下するとの報告があります。これは平均的なことであって、もちろん個人差はあります。
高齢者の場合には、日本老年学会と日本老年医学会が従来に比べて10〜20歳分も心身ともに若くなっていることから、65〜74歳は高齢者ではなく、准高齢者とするように提言しています。それくらい若返っているので、免疫の低下も少なくなっていることが考えられています。
体温は免疫に大きな影響を与えます。体温が1℃低下すると免疫は30%下がるとされています。個人差はあるものの、わずか1℃の差で20歳分の年齢が進んだのと同じような状態になるかもしれないということです。
では、逆に体温が1℃上昇すると30%上昇するのかというと、その程度ではなく、研究報告では5〜6倍にもなるとされています。それだけ体温は重要ということですが、体温を高めるためにはエネルギーが必要になります。
食品のエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)は、全身の細胞にあるミトコンドリアでエネルギー化されますが、作り出されたエネルギーの半分ほどは体温の維持に使われます。その根拠とされているのは、基礎代謝は消費エネルギーの70%を占めていて、基礎代謝のうち70%は体温の上昇に使われているからです。
70%×70%=49%で、約半分と考えられているわけです。
体温を上昇させるにはエネルギー源を摂取して、身体を動かして酸素を多く取り込み、酸素によって進んでいくエネルギー代謝を高めることがすすめられます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)