エネルギー代謝は細胞の中のミトコンドリアにあるTCA回路で行われています。そこに辿り着くまでには脂肪酸がミトコンドリアに取り込まれることが必要になります。脂肪が分解されて脂肪酸になれば自動的に取り込まれるわけではなくて、脂肪酸は単独ではミトコンドリアの膜を通過することができません。
通過するときには脂肪酸はL‐カルニチンと結びつく必要があります。そのためL‐カルニチンは、体内で必須アミノ酸(リシンとメチオニン)から合成されています。その合成のピークは20歳代前半で、それ以降は合成が減る一方になります。
その分だけ、ミトコンドリアに取り込まれる脂肪酸が減り、その脂肪酸は肝臓で中性脂肪に合成されて、脂肪細胞の中に蓄積されていくことになります。年齢を重ねると、同じ食事、同じ運動をしていても太っていくようになるのは、そのためです。
L‐カルニチンは、以前は医薬品の成分でしたが、2002年に食品の成分としても使うことが許可されて、サプリメントとして摂ることができるようになりました。医薬品ではカルニチン欠乏症に使われる成分です。
L‐カルニチンの研究成果を国に提出して食品の成分として使えるようにしたのは、スイスに本社がある製薬会社の日本企業のロンザです。日本メディカルダイエット支援機構の副理事長は、ロンザのニュートリション部長であったL‐カルニチン研究の第一人者です。
その協力もあって、日本メディカルダイエット支援機構は2003年から20年にわたって、代謝促進成分のL‐カルニチンとエネルギー代謝に必要な水溶性ビタミンの研究に取り組んできました。
ちなみに他の代謝促進成分はコエンザイムQ10(2001年に許可)、α‐リポ酸(2004年に許可)です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)