血圧を下げて、安定させるものとしては、カリウムの摂取、睡眠、休息、ぬるま湯での入浴、運動習慣、適度なアルコール摂取などがあげられます。加齢とともに体重が増加している場合には心臓に負荷がかかることになり、運動や食事制限によって体脂肪を減らすことで血圧の上昇を予防することができます。
野菜や果物に多く含まれるカリウムは、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促進することから血圧上昇を予防する働きがあります。
入浴は、お湯の温度が大切で、38℃以下のお湯では自律神経の副交感神経の働きが盛んになり、心拍数も減り、血管も拡張されて血圧は下がります。それに対して、42℃以上の熱めのお湯に入るか熱いシャワーを浴びると血管が収縮し、心拍数も増え、血圧が上昇します。
入浴中は血圧の変動が大きく、また温かな浴室から温度差のある脱衣室に出たときには血圧が上昇するため、室温には注意が必要です。脱衣所で体が冷えやすいときには、浴室内でバスタオルを使って、皮膚の水分を拭き取ってから出ることがすすめられます。
飲酒をすると、アルコールの作用によって血管が拡張して血圧は下がります。その量は、日本酒に換算して1合、ビールなら大ビン1本程度です。しかし、飲酒量が2合になると血圧は元に戻り、3合を超えると逆に血圧は上昇するようになります。
これは飲酒によって血管が拡張しすぎることによって血流が低下するので、それを戻すための血圧上昇が進みすぎるために起こることです。2合以下の飲酒なら大丈夫かというと、習慣的に飲み続けていると血圧は上昇していくようになります。
適度な運動では血流が盛んになり、血圧は下がるようになります。同じ運動であっても、ストレスがない状態では血圧は下がりやすく、逆に義務的な運動では下がりにくくなっています。日常生活の中に組み込めるような、心拍数が上がりすぎない速歩でのウォーキングのような適度な運動が血圧を安定させるには有効となります。
〔サプリメントデザイン推進機構 小林正人〕