サプリメント相互作用22 摂取タイミングで吸収されない成分

サプリメントは、医薬品と同様の形状(錠剤、カプセル)になっていることもあって、摂取のタイミングとしては食後に摂る人が多くなっています。それは多くの医薬品の摂取すべきタイミングと同じであり、サプリメントには、いつ、どれだけの量を摂ればよいのかが表示されていないことも関係しています。

摂取タイミングはサプリメントの素材の特性によって異なってきます。タイミングが合っていないと吸収されなくなる成分もあるので、サプリメントの成分と医薬品の相互作用は必ず起こるとは言えないところがあります。

この事実を知っておいてほしいことから、脂溶性と水溶性の性質について説明をすることにしました。

ビタミンを例にあげると、脂溶性ビタミンはビタミンA、ビタミンD、ビタミンD、ビタミンKがあり、脂肪に溶けることによって吸収されます。胃の中に脂肪があるときに吸収されるので、食後に摂るのが正解となります。

空腹時に摂ると、吸収されずに素通りするので、もったいないことになります。
それ以外の水溶性ビタミンは、水に溶ける性質があるので、いつ摂っても吸収されます。それは間違いないことではあっても、水溶性の成分であれば、ビタミン以外でも同じなのかというと、そうとは限りません。

私たちが研究をしている代謝促進成分のうち、コエンザイムQ10は脂溶性なので、食後に摂ることで吸収されます。もう一つの研究対象のL-カルニチンは水溶性ですが、一緒に摂る栄養素によって吸収率が異なります。

相性がよいのは、たんぱく質です。たんぱく質が豊富な肉、魚、卵、乳製品、大豆・大豆製品を食べたときに摂ると効果的に吸収させることができます。ところが、たんぱく質がない食事、少ない食事、空腹時の摂取では吸収が低下するので、水溶性の成分であっても摂取タイミングが重要になるものもあるということです。
〔サプリメントデザイン推進機構 小林正人〕