亜鉛は200種類以上の酵素の構成成分で、補酵素ともなっています。アミノ酸からのタンパク質合成、遺伝子のDNAの合成など、さまざまの生体内の反応に関与しています。特に新たな細胞が作られるときに多く使われることから、亜鉛が不足すると舌の味蕾、肝臓、膵臓などの再生が遅れることになります。また、免疫細胞の産生、精子や卵子の増加にも影響を与えます。
1日の目安量と許容上限量については「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に掲載されています。亜鉛の男性の推奨量は年齢によって異なります。
〔男性:亜鉛推奨量〕
1〜2歳:3mg、3〜5歳:4mg、6〜7歳:5mg、8〜9歳:6mg、10〜11歳:7mg、12〜14歳:10mg、15〜17歳:12mg、18〜29歳:11mg、30〜49歳:11mg、50〜64歳:11mg、65〜74歳:11mg、75歳以上:10mg。
亜鉛の男性の許容上限量は年齢によって異なります。18歳未満では許容上限量が掲載されていませんが、多くの量を摂取してもよいというわけではありません。推奨量を参考にして適度な摂取が求められます。
〔男性:亜鉛許容上限量〕
18〜29歳:40mg、30〜49歳:45mg、50〜64歳:45mg、65〜74歳:40mg、75歳以上:40mg。
亜鉛の吸収率は約30%とされています。魚介類、肉類、豆類、種実類などに含まれていますが、特に牡蠣(かき)には多く含まれています。これらの食品が不足している人や運動をして細胞の再生が盛んになっている人は多く摂ることがすすめられます。