有効性を表示できる機能性表示食品の中で、免疫について表示できるのはプラズマ乳酸菌だけです。機能性表示食品は研究発表のデータに基づいて、消費者庁に届出をして、その内容が認められたものとなっています。いくら有効性が認められたといっても、病気を治すようなことまでは表示することはできません。
病気を治すのは医薬品の役割で、法律(医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)には医薬品の定義として、疾病の診断、治療、予防に使用されることを目的としたものと定められています。これに従うと、病気を治すどころか、予防することも述べることができないことになります。
免疫を高めることは、がんや感染症などの改善にも予防にも大切なことですが、予防の表示もいけないということになると、免疫機能で機能性表示食品を認められた商品は、何を表示しているのか気になるところです。
そこで消費者庁のホームページに掲載されている機能性の内容(届出食品の科学的根拠等に関する基本情報)を見てみると、対象者は“健康な人”と書かれています。機能性表示食品では、健康な人というのは「病気に罹患している人、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している人を含む)、授乳婦を除く」とされています。
その健康な人、つまり健康な大人に対して、どんな機能性があるのかというと、「健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています」と書かれています。健康な大人が対象であって、さらに低下した免疫を高めることでもなく、免疫が低下していない人であっても現在の免疫機能を維持するというのが、その内容です。
しかも気になるのが「報告されています」という言葉で、この言葉が使われている機能性表示食品と使われていない機能性表示食品があります。自社で製造した健康食品を人に対して行ったヒト試験で結果が得られた場合には、この言葉は使われません。他社が製造した健康食品と同じ成分が同じ量だけ含まれているものは、同じ機能があるという前提で認められたものには「報告されています」という言葉が使われます。