健康食品を使っていると一時的に体調が悪くなったり、かゆみや下痢、発熱、湿疹、倦怠感などが起こることがあります。そのことを販売店やメーカーなどに伝えると、好転反応だと説明されることがあります。好転反応だから安心して使ってよい、使い続けるうちに好転反応が薄らいでくるから大丈夫、と言われることもあります。
好転反応は漢方薬などでは実際にみられることで、身体がよくなるときに一時的に悪化することがあります。瞑眩(めんげん)反応と呼ばれることもあります。
これは崩れていた身体のバランスや神経の調整が戻るときや、体内の毒素が排出されるときの反応と説明されています。これだけを聞くと、むしろ身体によいことのように感じるかもしれませんが、本当に好転反応なのか、それとも健康食品の中に含まれている何らかの成分のために不調が起こっているのか、実際のところはわからないことのほうが多いのです。
一般には続けているうちに症状が軽くなっていくのが好転反応で、よくならないのが有害物質などのせいだと言われていますが、有害物質であっても使い慣れているうちに症状が弱まってくるということもあるので、好転反応で不調や気になることが起こっているとも言えないのです。
好転反応、瞑眩反応といった用語は東洋医学の治療薬で使われるもので、食品扱いとなる健康食品で使うことは、法律に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」で禁止されています。好転反応という用語を使った広告や宣伝などをすると、その健康食品は偽薬と同じ扱いになって、医薬品を取り締まる厳しい法律で処罰されることになります。ということで、好転反応ということを言うような販売店、メーカーは法律違反と指摘されても仕方がないということです。