「サプリメント」は、アメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したもので、栄養補助食品、健康補助食品を指しています。
Supplementには追加や補助、補足、補充、補完の意味があり、Dietary Supplementは「日常の食生活では不足する栄養成分を補うもの」とされています。
日本でサプリメントというとビタミンやミネラルといったもので、普段の食事では不足する栄養素を補うという印象があります。これに相当するのは栄養機能食品に分類されています。
栄養機能食品は、健康の維持等に必要な栄養成分の補給を目的として摂取する人に対して、特定の栄養成分を含むものとして、定められた基準に従って、その栄養成分についての機能を表示することができる食品です。
個別許可型の特定保健用食品とは異なり、1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた上限値・下限値の規格基準に適合している場合に、審査を受けることなくサプリメント製品に表示できる規格基準型となっています。
栄養機能食品に該当する規格基準が定められている栄養成分は、脂肪酸1種類(n‐3系脂肪酸)、ミネラル6種類(亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム)、ビタミン13種類(ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸)に限られています。
例えば、「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です」といった表示ですが、それ以外の機能もあります。一般にイメージされる機能とは違った“目からウロコ”(正式には「目から鱗が落ちる」)の機能について、次回からミネラルを例に掲載していきます。