サプリ概論236 逆転の発想のマグネシウムその1

マグネシウムは、カルシウムとともに骨の形成に必要なミネラルで、体内では60~65%は骨や歯に含まれています。これ以外は肝臓、筋肉、血液などのタンパク質と結合して体内に存在しています。

カルマグ比という用語があって、これはカルシウムとマグネシウムの比率を指しています。カルシウムとマグネシウムは常に拮抗していて、カルシウム2に対してマグネシウム1の割合が最良とされています。

サプリメントを活用してカルシウムを多く摂取しても、マグネシウムを多く摂取しても、片方がカルマグ比の分量に達していないと、低いレベルにしかなりません。せっかく摂取したミネラルが無駄になるということでバランスを考えた量を摂取する必要があるのです。

このカルマグ比が確保されていることによって、全身の細胞は正常に働くことができます。というのはマグネシウムは重要な補酵素で、酵素を働かせるためには欠かせないミネラルとなっているからです。(マグネシウムの補酵素としての働きについては次回で詳しく説明します)

マグネシウムは、エネルギー産生や筋肉の収縮、神経の興奮抑制、血管拡張による血圧降下などの作用があります。食品では、ひじきやわかめ、アーモンド、ピーナッツ、大豆などに多く含まれます。これらの食品の摂取量が少ないときには、サプリメントとしての摂取がすすめられます。

エネルギー産生や筋肉の収縮、神経の興奮抑制にマグネシウムが必要になるということは、スポーツ選手には欠かせないミネラルです。また、成長期の子どもは筋肉の成長にも骨の成長にもマグネシウムが欠かせません。成長のためには多くのエネルギーが必要になるので、神経伝達物質でもあるカルシウムと同様に、マグネシウムは多く摂取すべきミネラルだということです。