サプリ概論237 逆転の発想のマグネシウムその2

マグネシウムは、骨や歯を構成して、筋肉や肝臓、血液に多く存在していることから身体の基本となるミネラルですが、それと同時に全身の細胞でエネルギーを多く作り出し、筋肉を働かせるためにも欠かせない役割をしています。

マグネシウムが身体の機能に大きく影響を与えているのは、酵素を正常に働かせるための補酵素の役割をしているからです。酵素は補酵素が補われることによって、酵素本来の働きをすることができます。マグネシウムが補酵素となっている酵素は300種類以上となっています。全身にある酵素は3000種類以上とされているので、その1割にはマグネシウムが必要だということです。

最近の研究では、600種類以上の酵素に対する補酵素となっているとの報告もあり、以前よりも重要性が増してきているのです。

これだけ多くの酵素の働きをしているわけですが、中でもブドウ糖のエネルギー化、脳内ホルモンのセロトニンやGABAを作り出す酵素に対する補酵素となっています。ブドウ糖は素早くエネルギー化させるエネルギー源で、脳細胞はブドウ糖しかエネルギー源として使うことができません。(脂肪酸もアミノ酸も脳細胞に取り込まれない仕組みがあるからです)

ブドウ糖が細胞内でエネルギー化されると、このエネルギーを使って、脂肪酸がエネルギー化されやすくなるので、多くのエネルギーを長く作り出し続けるためにもマグネシウムは重要となります。

脳内ホルモンのセロトニンやGABAは自律神経の副交感神経の働きを高めて、交感神経の働きすぎを抑える役割をしています。食べたものが体内で使われる一連の流れである消化、吸収、血液循環、細胞内の代謝、腸の蠕動運動、排泄の機能を高めるのは副交感神経です。マグネシウムが不足すると、これらの生命維持に直接関わる機能が低下することになります。