サプリ概論46 中性脂肪値に作用する素材7

コレステロールは三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料として肝臓で合成されています。血液中のコレステロールのうち食事に由来するものは約20%で、残りは肝臓で合成されています。血液中のコレステロールの増加は、中性脂肪と同様に動脈硬化のリスクを高めます。
コレステロール抑制作用がある素材は、食品に含まれるコレステロールが腸壁から吸収されるのを抑制するものと、肝臓での合成を抑制するものがあります。コレステロール抑制作用があるものとしてオレイン酸、プーアール茶があげられます。
摂取タイミングとしては、食事の後に摂ることがすすめられています。
オレイン酸は、オリーブ油、菜種油(キャノーラ油)、綿実油などに含まれる一価不飽和脂肪酸で、n‐9系に分類されます。地中海周辺の国々で脂肪の摂取量が多いにも関わらず心臓疾患による死亡率が低いのはオレイン酸の多いオリーブ油を摂っているからだといわれています。善玉コレステロールと呼ばれるHDL(高比重リポ蛋白)を低下させずに、悪玉コレステロールと呼ばれるLDL(低比重リポ蛋白)を低下させるため、動脈硬化を予防する作用があります。体内で酸化されにくく、有害な過酸化脂質を作りにくい特徴があります。また、胃酸の分泌抑制、乳化作用による排泄物の軟化による便通の促進の効果もあります。
プーアール茶は、中国雲南省の高地に育成するツバキ科ツバキ属の樹木の茶葉から作られる後発酵茶の黒茶の一種です。プーアール茶(普洱茶)は北京語で、広東語ではポーレイ茶と呼ばれます。茶葉自体は緑茶と同じツバキ科の植物の葉で、黒麹菌を用いて長期間熟成させるもので、中性脂肪値やLDLコレステロール値の低下、抗酸化などの作用があります。