血流を改善するために効果がある血流促進作用がある素材としては亜麻仁油、α‐リノレン酸、EPA、DHA、イチョウ葉エキス、共役リノール酸、ピクノジェノール、レシチンがあげられます。
血流促進の素材は、血液をサラサラ状態にし、血管の弾力性を高め、収縮力を強めることで血流を促進します。
摂取タイミングですが、血液中の脂肪が多くなる食後や運動後に効果を発揮するように、食事の前後や運動前に摂ります。
亜麻仁油はアジア原産のマメ科の1年草である亜麻(フラックス)の種子を絞った油です。不飽和脂肪酸であるn‐3系のα‐リノレン酸とn‐6系のリノール酸を豊富に含みます。コレステロール抑制、エネルギー代謝、心臓の血液循環、免疫向上の機能があります。また、ごまと並んで豊富に含まれるリグナンには、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)と同様の働きをする植物性ホルモンとして、骨粗鬆症や動脈硬化の予防の働きがあります。亜麻仁油は加熱に弱く、食品として摂取する場合には、常温での摂取が必要となります。
α‐リノレン酸は成長や発達に必要なn‐3系の必須脂肪酸です。体内でEPAやDHAに代謝され、心臓の働きを正常に保つ補助をします。高血圧、心臓疾患、アレルギー疾患の予防の作用があります。食品では、しそ、しそ油、えごま油、亜麻仁油、クルミなどに多く含まれます。酸化しやすいため、加熱しないで使用する必要があり、サプリメントでの摂取が向いています。
EPAは青背魚の油に多く含まれるn‐3系の不飽和脂肪酸で、常温で固まらない性質があります。血液凝固を抑制する作用、LDLコレステロール値の低下、中性脂肪値の低下作用があり、いわゆる“血液サラサラ成分”とされます。肝臓で中性脂肪が合成されるのを抑制する効果があります。正式名はエイコサペンタエン酸(イコサペンタエン酸と呼ばれることも)です。食品では、鯖、鰯、秋刀魚、鮪、鰹などに多く含まれます。
DHA(ドコサヘキサエン酸)は冷水で生育する青背魚に含まれるn‐3系の多価不飽和脂肪酸で、体内では脳や網膜のリン脂質の主要成分となっています。低温でも固まらずに液体の状態が保たれています。DHAを摂ることで血液の粘性を下げるほか、中性脂肪値低下、血圧低下、血糖値低下、HDLコレステロール値増加などの作用があります。脳の情報伝達を高め、精神安定の研究も進められています。