サプリ概論49 血流改善に作用する素材3

血流を改善するために効果がある血流促進の作用がある素材について、前回に続いて紹介します。
イチョウ葉エキスはイチョウの緑色の葉の抽出エキスで、30種類以上の抗酸化成分のフラボノイドが含まれます。フラボノイドには血管を拡張して血行をよくするとともに、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDL(低比重リポ蛋白)の酸化を防いで動脈硬化を予防する作用があります。イチョウ葉エキスのフラボノイドには2つのフラボノイドが重なった二重フラボンが含まれ、血液循環効果は他のフラボノイドに比べて約3倍も高いことが認められています。医薬品との相互作用があり、血液凝固抑制薬のアスピリンとの併用で、血小板の剥離が進み、血管からの出血も認められています。
共役リノール酸は不飽和脂肪酸の一種で、リノール酸から生じますが、構造が異なっていることから異性化リノール酸とも呼ばれます。牛などの反芻動物の胃から発見され、消化管内の微生物によって作られる仕組みを活用しています。リノール酸の異性体のうち炭素の二重結合が2個セットで結びついた共役した形となっています。抗酸化作用があり、脂肪分解酵素の活性化、蓄積脂肪の分解、脂肪蓄積の抑制によって血中コレステロールと中性脂肪を減らす作用があり、血流を促進させ、血圧の上昇を抑制します。食品では、乳製品(牛乳、ヨーグルト、バター、チーズなど)、肉類(牛肉、鶏肉、羊肉など)、卵黄などに含まれます。
ピクノジェノールは日差しの強いフランス南西部の沿岸に自生する海岸松の内部樹皮から抽出されるエキスです。フランス海岸松エキス、フラバンジェノールとも呼ばれています。強い抗酸化作用があり、血管の保護、血流の改善、血圧の調整、抗炎症などの作用があります。
レシチンは生体膜の構成成分であるリン脂質の一種で、ホスファチジルコリンとも呼ばれています。卵黄から分離した成分で、ギリシャ語のレシトス(卵黄)にちなんで命名されました。人体の細胞の生体膜の主成分で、脳神経や血液、骨髄、心臓、肺、肝臓、腎臓、胃腸などに多く含まれ、脳では神経刺激を伝達するアセチルコリンに変換され、脳や神経の伝達物質として働いています。コレステロールの沈着の防止、脂質の代謝などの作用があります。食品では、卵黄、大豆に多く含まれます。