健康食品と一般食品には大きな違いがあります。それは食品の機能の種類です。
食品には3つの機能があります。栄養・エネルギー源としての一次機能(栄養機能)、味や食感を楽しむおいしさとしての二次機能(感覚機能)、食べ物に含まれる栄養成分が生体防御、疾病の予防、疾病の回復、生体リズムの調節、老化抑制などの身体に与える体調調整の三次機能(体調調整機能)です。
三次機能は食品の薬理的作用であり、この機能が健康食品に活用されています。
食品の持つ三次機能に関しては、2001年に開始された「保健機能食品制度」によって特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品については機能の一部を表示することが許可されています。健康食品は機能性食品とも呼ばれていますが、機能性食品は日本で定義された概念で、1984年に文部省(現文部科学省)の特定研究「食品機能の系統的解析と展開」のプロジェクトの中で定められました。
健康食品に一次機能がないわけではなくて、栄養機能はサプリメント(ビタミン、ミネラル、脂肪酸)に求められる機能となっています。しかし、食品によって充分に栄養素が摂取できていれば、摂る必要はないとの考えもあります。栄養の専門家の中には、サプリメントの使用は栄養学の敗北だと発言する人も少なくありません。
サプリメント・健康食品には二次機能はなく、味やおいしさで選ばれることはないかもしれません。しかし、マイナスの味覚である苦味や渋味はサプリメント・健康食品の成分には存在しています。サプリメント・健康食品の成分は食品に含まれる有効成分を凝縮、濃縮することから、特徴的な味が強く現れることにもなります。
有効成分に刺激的な味覚のある場合には、有効性を高めるために多くの量を使用したくても味覚の問題によって多くの量を使うことができないという問題もあげられています。