スクランブル交差点でサンプルを配るようなもの!

サンプリングは有効なPR方法で、販売をするにはサンプリングは欠かせないというマーケティングが今も続けられています。初めてもらったサンプリング商品は小学校という人が少なくありません。というのは、学校を活用したサンプリングを得意としている会社があり、教室で教育に必要なものを配布すれば、高確率で購入に結びつくという結果があるからです。
私の記憶にあるサンプリングはカレールウでした。今ならハウス食品やエスビー食品ということになるのでしょうが、そのカレールウは忘れもしない明治キンケイクイックカレーでした。明治製菓とキンケイ食品工業の共同ブランドで、その当時のヒット商品は他にはグリコワンタッチカレーがあり、先行していたオリエンタル即席カレーを並べて、クイック、ワンタッチは即席を意味する英語だと(本当か?)と教師から教えられたからです。
サンプリングは直接渡すから効果があるもので、今のようにネットでPRして、プレゼントを実施して顧客リストを入手するという時代には、もう通じなくなっている手法かもしれません。フリーペーパーはPRに効果はあっても、サンプリングには向いていません。そこでフリーマガジンが注目されるようになりました。マガジンタイプならページ数が少ない薄い冊子であっても、薄くすることができるサンプル商品をつけることができます。
これも時代の変化で廃れているのですが、サンプリングを烏合の衆に実施しても、配った相手がわからなければ、その後のアプローチができないので、「スクランブル交差点でサンプルを配るようなもの」と言われているのです。
それと入れ違いのように隆盛を誇っているのがマルチメディアです。これは書店やコンビニで見られる商品に薄い冊子が箱に入っているもので、どんなに薄くても冊子は書籍扱いです。商品の説明書ではないのです。安い価格で販売されていますが、これは見本商品のようなもので、高級な本商品を購入する前の“お試し”商品の位置づけだからできることです。書店では専用コーナーに平積みされていて、嫌でも目につく絶好のポジションを活用してPRすることができます。
その成功パターンを確立した宝島社のマルチメディアの責任者は、同社と仕事をするときの窓口として、お付き合いさせてもらっています。そして、直接の連絡をしなくても、全国の書店やコンビニに行けば、いつでも活躍を確認することができます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)