セカンドステージ34 働き手減少時代の健康づくり

少子高齢化社会は、高齢者を支える世代の負担が大きくなることの危機感を掲げているものの、現役世代の労働力が全体的に低下していくことによって、仕事の効率が低下していくことは二の次に語られているところがあります。

ただでも働き手が少なくなり、労働人口時代が高齢化していく中で、現状では日本人の平均年齢が50歳を超えています。国民の年齢としては50歳が中間であっても、労働ということで考えると20歳から65歳までの期間で、20歳から50歳までは30年間、50歳から65歳までは15年間となり、2倍の差があることになります。

本来であれば、後半の15年間は前半と同じように健康で、効率よく働いてもらえればよいところですが、50歳を過ぎると徐々に体力、気力ともに低下して、事故を起こす確率が高まっていきます。

生涯に使われる医療費のデータを見ると、50歳を過ぎると上昇が加速して、70歳前後をピークとして下がっていっています。50歳からは健康度も低下して、同じリスクであっても病気になりやすく、回復しにくい状態となっていきます。

労働者の年齢分類では、55歳以上は「高年齢者」と呼ばれます。65歳以上の高齢者までには、まだ10年もある状態ですが、この高年齢者になった段階で、いかに健康度を保つかが個人にとっても企業・団体にとっても重要となります。

高齢化によって働き手が減っていくだけでなく、海外からの働き手は日本の経済事情が影響して、これも減っていく傾向にあります。少ない人数で、これまでと同じ結果、これまで以上の結果を求めようとするとしたら、働く人の健康づくりが、さらに重要になることは間違いありません。

その状態に対応するために、さまざまな健康づくりの方法を提案して、実践をサポートしていくのも、私たちの役割です。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕