セカンドステージ41 消費低迷の中での経済活動

2040年には団塊ジュニア世代の全員が65歳以上になることを紹介して、どのようなことが起こるかの入口の話を前回(セカンドステージ40)書きました。

団塊ジュニア世代(1971年から1974年に誕生)が高校卒業・大学入学の1991年にバブル崩壊が起こりました。この経済的な大不況の中、大学を卒業することになり、就職氷河期に遭遇することになり、その後はよい経験をしたことがないという世代の始まりにもなりました。

働いても収入が増えない、増えても出費が増えているために実質賃金が上がらないという30年間を経験して、何もよいことがなかった世代が、2025年には50歳を超えています。

定年退職年齢が65歳まで引き上げられて、これからの15年間によいことが起こることを願っても、高齢化は進む一方であり、少子化も進んでいくので、介護が必要な世代を支える働く世代への負担は、ますます高まっていきます。

そんな状況で経済活動を盛んにしていくには、どれだけの負担がかかるのか想像がつかないという声もありますが、さらに想像がつきにくくなっているのは、団塊ジュニア世代の消費動向です。

日本人の平均年齢は50歳に達して、団塊ジュニア世代は平均年齢を超えたばかりのところにあります。これまでの常識であれば、50歳を超えると生活に余裕が出てきて、消費が高まることが期待されていた年代です。

ところが、団塊ジュニア世代はバブル崩壊後に社会人になった節約型の消費世代です。そのような世代が、これからも増え続ける中で、どのような経済活動をすればよいのか、そのために働く人の健康づくりを、どのように考えていけばよいのか、そこがセカンドステージを掲げる私たちの重要なテーマとなっています。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕