セカンドステージ49 ボランティア貯金という働き方

ボランティアは無償で行うもの、対価として金額を求めたらボランティアではないという気持ちは多くの人に抱かれているようです。

それに対して有償ボランティアという考え方があって、これには少額であってもアルバイトのように対価が発生するものと、金銭が発生しないものがあります。

前者の対価が発生する有償ボランティアは、時給のようなものではなくて、仕事の量に関係なく手当(交通費などの実費)が与えられるものが多くなっています。

まったく金銭が発生しない有償ボランティアは、ボランティアと呼んでよいのかとの疑問を抱く人がいるかと思いますが、ボランティアをした時間や仕事の内容を金額などに変換して積み立てておくものがあります。

これはボランティア貯金と呼ばれています。貯金は、将来のためにお金を貯めておくことで、具体的には金融機関にお金を預けておくことを指しています。金融機関で使われる貯金という用語は、ゆうちょ銀行、農業協同組合、漁業協同組合で使われるもので、それ以外の金融機関(銀行、信用金庫、信用組合など)では預金が使われています。

ボランティア貯金の多くは、ボランティアができる間は自分が貯めるほうになり、ボランティアが必要になったときには貯蓄を取り崩していくほうになる仕組みです。例えば、介護をしたら、自分が介護をされるようになったときには貯蓄分を使うことができるものです。

このようなボランティア貯金というシステムがなくても、ボランティアを続けていることが、金銭にかえることができないメリットを得ることになるという考えで実施されているものもあります。

中には無償ボランティアで、ギャラも交通費もなくて、むしろボランティアが寄付をするという形のところもあります。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕