タバコを吸うと血液がドロドロになる理由

血液がドロドロというと脂肪が血管に多く流れているイメージがありますが、それだけでなく、別のものが流れを悪くさせています。その別のものというのは赤血球です。赤血球は全身に酸素を運び、二酸化炭素を集めてくる役割があるので、赤血球が多いほうが健康のためにはメリットがあるように思われがちです。ある程度の量になるのはよいとしても、多くなりすぎると狭い道路に多くの自動車が殺到するのと同じ渋滞状態になります。これに脂肪が増えることによってドロドロ状態になるのです。
運動をすると多くの酸素を運ぶ必要があるので、アスリートの場合には赤血球が増えていきます。しかし、運動をしていないときには、それほど多くの赤血球が必要ではないことから極端に増えすぎることはありません。ところが、喫煙をすると肺から入ってくる酸素が減ることから、酸素を多く運ぶために赤血球が増えるようになります。タバコを吸っていないときにも肺の機能が低下した状態であるため、赤血球は増えたままとなります。
タバコを吸うと活性酸素が多く発生して、この活性酸素を消去するために体内のビタミンが多く使われるようになります。また、活性酸素の消去作用がある抗酸化成分も多く使われるようになります。タバコを多く吸うほど重要な成分が減っていくわけですが、それなのに農薬や食品添加物、化学物質、薬剤、紫外線、放射線、ストレスなどによって活性酸素が増えたら、ますます身体にダメージが与えられます。
これを防ぐには、活性酸素の発生量を減らせばよいわけですが、活性酸素は細胞のミトコンドリア内でブドウ糖や脂肪酸が燃焼するときに、不完全燃焼をした結果として発生します。不完全燃焼を起こさないようにすればよいわけですが、そのために必要になるのが三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10です。