2本のポールを使ったウォーキングは北欧発祥のスポーツ感覚で歩く方法と、日本発祥の安全性を保ちつつ運動効果を高めるために歩く方法に大きく分けられます。前者はノルディックウォーキング、後者はポールウォーキングやノルディック・ウォークと分けて呼ばれることがあるのですが、どちらもノルディックスタイルのウォーキングです。
ポールの形状が異なっていて、ノルディックウォーキングはゴムパッド(路面につくパッド)が斜め45度のものを使い、ポールウォーキングやノルディック・ウォークではゴムパッドは丸型か円盤型になっています。前者は前進の勢いを得るためで、後者は安定性を確保するための形状です。
それぞれの普及団体は、オリジナルのポールの使い方、歩き方があって、いわば流派のようなこだわりがあります。普及団体の中には教えたとおりの歩き方をしなければならない、他の歩き方を教えてはいけないというところもあります。ノルディックウォーキングでは、勢いよく前進するときには、ポールを後方に大きく振って手を離すようにしますが、これを絶対としているところがあります。そのようなことをしても大丈夫なようにノルディックウォーキングはポールと手をつなぐストラップが使われています。
手を離すように指導する団体がある一方で、指2本は離さずに添えておくことをすすめている団体もあります。どちらでも自分の身体に合ったほう、歩きやすいほうを選べばよいと思うのですが、中には団体の人と一緒のときには指導どおりにするものの、それ以外では自由にしているという人もいます。
だから流派だと言われることがあるのですが、健康目的でポールウォーキングとして歩く場合には、グリップを握って歩くことから、特にこだわりはありません。右手と右足が一緒に出るというようなことがなければ、ポールをつく位置も前でも横でも少し後方でも自由ということですが、中にはポールは絶対に前につかなければならないという団体もあって、せっかくのポールを使って健康的に歩こうとしている気持ちに水を差すようなことも起こっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕