体内で発生する毒素としてニトロソアミンと腸内細菌の悪玉菌が発生させる有害物質について前回説明しました。体内で発生する毒素は、この他にもあって、活動をした結果、代謝産物として身体の中で発生する老廃物があり、これは体内毒素と呼ばれています。体内毒素には疲労物質の乳酸、尿素、尿酸、アンモニアのほか、腸内細菌の悪玉菌が発生させたインドール、スカトール、硫化水素などの毒素も含まれます。体内毒素は、血液とリンパ液によって肝臓に運ばれて分解され、分解されたものは腎臓で濾過されて、尿に混じって排出されます。
この体内毒素の健康被害を拡大させるものとして指摘されているのが体外毒素とよばれる飲食物などと一緒に外部から身体に入ってきた有害ミネラルがあげられます。体内の96.7%は4元素(酸素、炭素、水素、窒素)で構成されていて、三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質も4元素で構成されています。このほかはミネラルが大部分を占めています。
ミネラルは必須ミネラルと有害ミネラルに大きく分けられます。必須ミネラルは身体機能の維持・調節に欠かせない栄養成分ですが、多く摂りすぎることによって身体機能に悪影響を与えることがあります。そのため、最大摂取量が定められています。
体内汚染の原因とされているのは有害ミネラルで、有害金属とも呼ばれ、身体機能への有用性は認められていません。有害ミネラルとしては、カドミウム、水銀、鉛、ヒ素(砒素)、ベリリウム、アルミニウムが主なものとしてあげられます。
体外毒素は汗腺から汗に混じって排泄されるほかに、有害ミネラルは皮脂となじみやすい性質があるため、皮脂腺から排泄されます。運動や入浴によって汗をかくだけでは有害ミネラルは排出されにくいのですが、遠赤外線によって身体の深層から温めることによって皮脂とともに排出することができるとして、デトックスを売り物にしている健康施設などで採用されています。