ウイルスの特徴は変異することにあります。変異しながら生き残りを図っていくのは当然のことではあっても、それが感染力を強め、重症化をさせるというのは、どのウイルスにも共通することではありません。重症化をさせて、宿主を死なせてしまったら、ウイルスも生き残れなくなるので、共存共栄のような増殖の仕方をするものです。ところが、新型コロナウイルス感染症の場合には、宿主が死んでも、他で同じ仲間が生き延びるのでよいというような勢いで、どんな感染力があり、どんな状態になるのかわからないのが恐ろしいところです。
新たに確認された変異株は、過去にないほど強敵だとの判断から、これまでの2代の政権の“失敗は繰り返さない”ということで、まだ感染者が国内で確認されていない段階で海外からの入国を原則禁止としました。“原則”というのが何を示すのかは今回は置いておくとして、この「三度目の正直」の対応が、感染者が増えると予測される年末年始に成果をあげることを祈るばかりです。
というのは、海外からの人流を止めれば、人だけではなくて物の流通にも影響が出るのは必至で、海外からの食料輸入に頼っている、海外からの半導体輸入に頼っているという国においては、コロナ禍からの回復を進めている多くの人には、また恐怖の始まりのようにも見えてしまうことです。
今回のテーマの「四度目の正直」は、もちろん「三度目の正直」をもじったもので、単に数を増やしただけかと言われそうですが、「三度目の正直」を願っていたのに、次の「四度目の正直」を再び願うようなことがないように、しっかりと推移を見守っていきたいという思いから書き始めたところです。