ポストコロナ「昨日の友が今日の敵」1

友と敵を使った諺(ことわざ)といえば、「昨日の敵は今日の友」というのは常識ですが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、過去の常識が通用しなくなってきた状況にあっては、逆のことも当たり前になっています。
「昨日の敵は今日の友」は、昨日までは敵だった者でも、事情が変わって今日は味方になることを指していて、いかに人の心や運命はうつろいやすいものか、あてにならないものかということのたとえとして使われています。別に、政党の代表を決める選挙の敵味方のことを言っているのではなくて、信じていた者、とまではいかなくても味方として当てにしていた人が、気づいたら敵に回っていたということは、これまでにもありました。それがコロナ禍の厳しさを経験して、「昨日の友が今日の敵」となるのも当たり前の状況となりました。
そのことを憂えるのではなく、どのようにしたら味方が味方であり続けられるのか、敵になってしまった人を早く発見して、それを排除して正しい方向に突き進んでいけるのかを、コロナ禍がいつ終息(収束ではなくて)するかわからない状況の中で考察するべきだと思います。
昔から物事を成功させるためには、同じ志を持った人とだけ行動することが大事だと言われてきました。このことは男女の違いはない根本的な話ではあるものの、男性は地位や過去の成功例などに引きずられやすいところがあり、損得勘定で付き合う人を決めるところがあります。それに対して女性は、損得勘定よりも“好き嫌い”で判断するところがあります。ちょっとした行動が気持ちにフィットしないと、いくら儲かりそう、地位が高い人と一緒に仕事ができると魅力を打ち出されようとも拒絶してしまうところがあります。
そのことがマイナスと考えられた時代もあったのですが、今の厳しい時代には、少しでも早く敵になりそうな味方を見抜くために、“好き嫌い”というセンサーを最大限に活かすべきではないかと強く感じています。