新型コロナウイルス感染症の拡大が長引き、やっと収束に向かうのかという段階になっても、マスク着用は義務のようになり、行動の自粛も完全に緩和されたわけではありません。コロナ禍では外出の減少による運動不足、自宅時間が長くなったことによる食べ過ぎ・飲み過ぎ、検査や治療での通院機会の減少など健康面ではマイナスになることばかりですが、それに輪をかけたのがマスクの着用です。マスクを着けたままでの外出は酸素の取り込みが減り、口から吐き出された二酸化炭素を再び吸い込むということで酸素不足になっています。
これでは高齢者の認知機能にも子どもの学習能力にも悪影響が出てしまいます。しかし、マスクをしなくてもよいという完全な終息にでもならなければ、なかなか脳の機能を前の状態に戻すことも難しく、マスク生活が長引けば脳への影響も進みかねません。ということから、私たちは高齢者や子どもの脳の機能を高めるための運動としてのウォーキング、栄養の指導、生活法などをすすめると同時に、認知機能を高めるために学習の機会も提供しています。
高齢者のためには、健康について学ぶことと歩くことを組み合わせた健康ウォーキングをすすめています。子どものためには、全員とはいかないものの、学習に困難さを抱えている子どもたちの支援をすすめていて、具体的には学習障害がある子どもへの学習塾の開設と、他の学習塾や発達障害児支援施設に勤務する方への支援活動です。
高齢者は平均寿命とともに健康寿命は延伸しています。身体的にも以前に比べると若くなっていますが、脳の機能のほうは残念ながら年齢を重ねると低下していきます。身体は健康であっても脳のほうは追いついていかないという状況です。また、学習障害は発達障害児の半分ほどで、発達障害は子どもの10%ほどに認められているので5%が学習障害ということになります。発達障害でなくても学習に困難さを抱えている子どもは多く、これを合わせると10%ほどになっています。
ターゲットという言葉が適切かどうかは別にして、脳の機能の維持改善を求めている人が数多くいるのは事実で、その対象者に合わせたマーケティングは重要です。マーケティングは販売することではなくて、本来の意味するところは“売ろうとしなくても勝手に売れていく”ということです。求められるところに求められることを届けるためには、親身になった“お節介”なサービスが大切との考えで、その届けるためのマーケティングを練りに練ってから「果報は寝て待て」という姿勢でいることを示した「果報は練って待て」を実践していくことを目指しています。