ポストコロナ「頭隠さず七難隠す」2

マスクをつけていると表情が見えないのは、見る側からしたらマイナスですが、見られる側からするとプラスにもなります。マスク着用によって、子どもたちは表情が読み取れなくてコミュニケーションが取れないというマイナス面がコロナ禍で随分と報道されました。発達障害児の支援をしていると、ただでもコミュニケーションが取りにくいところに、マスクのために、さらに交流ができないということも多く目にします。
学校給食ではマスク着用の“黙食”で、マスクを少しだけ動かすのは口に食べ物を入れるときだけで、マスクで口を隠してから食べるというのは、これも子どもたちの発育にはマイナスとなります。マスクをしていると口から吸い込まれる酸素量が減るだけでなく、吐き出した二酸化炭素がマスクの中に残って、これを吸い込むことになるので、酸素不足になります。脳は唯一のエネルギー源のブドウ糖を酸素を使ってエネルギー代謝させて、脳で使われるエネルギーを作り出しているので、学習にも影響が出てきます。
もちろんマスクを着用することで感染防止になることは当たり前のように認識していて、感染防止以外でもマスクを着用してきた人も少なくありません。私たちは以前から外出時にはマスクを着用することが多くて、10年前の3.11のあとからは関東圏の外気が気になり、ずっと外出時はマスク着用を通してきました。風邪の季節でも花粉症の季節でもないのにマスクを着けっぱなしだと奇妙な目線を向けられることも多かったのですが、コロナ禍の時代にはマスクの着用が当たり前になったことから、感染症防止の理由以外の目的でも堂々と使えるようになりました。
これは勝手な理由ではあるものの、マスクを着用できるようになったことのプラスの面としてあげるようにしています。