ポストコロナ「頼みの綱渡り」3

今の社会システムが大転換したときに備えて、何が起こっても動じないように心身ともに健康でいることが大事」と2回前の「頼みの綱渡り1」で書きました。医療体制でも、福祉・介護体制でも頼みの綱とばかりに頼っていても、それが、いつまで続くかわからないと考えなければいけないほど新型コロナウイルス感染症は大きな影響を与えました。これまでの状況であったら、病院は自分で選んで行けば、ちゃんと診察・治療をしてもらえました。少なくとも受付で断られる、受付を通ったあとに診察を断られるということは考える必要はありませんでした。
ところが、新型コロナウイルスに感染して苦しんでいても病院に直接行くことができない、救急車を呼んでもすぐに来てくれない、来てくれても受け入れ病院が見つからないという状況になり、中等症は自宅療養という放置状態にもなりつつあります。そればかりか他の病気や怪我でも病院に行けないという、それこそ日本人が常識としてきた安心システムが崩れてしまいました。自宅療養しなければならないのは新型コロナウイルスに感染した人ばかりでなく、国民全体が自宅療養を覚悟しなければならない状態です。これこそが医療崩壊だと思うのですが、いまだに医療崩壊を防ぐための措置だとの国の説明が続いています。
頼みの綱のはずの医療システムが「頼みの綱渡り」になってしまっている状況の中、第一次の感染症対策は感染を防ぐための対策をすべて実施するのと当時に、感染しにくい状態にする免疫向上を目指すべきです。生活習慣病の基礎疾患がある人は、感染リスクが高いので、ワクチンの優先接種の対象とされましたが、ということは感染防止のためには、まずは生活習慣病対策として食事と運動が求められます。ところが、コロナ禍で外出できない、家にいる時間が増えて食べ過ぎ・飲み過ぎ、ストレスなどなど生活習慣病の対策にも免疫を高める行動にもマイナスの結果となっています。
コロナ禍で健康対策が何も実践できないという共助が期待できない状況では、食事や運動といった家でできることによる自助から始めなければならないということで、今すぐにも何をすべきかという情報を伝えて、実践に移してもらうことが必要だという考えを伝えさせてもらいました。