運動をすると興奮ホルモンのアドレナリンが分泌され、アドレナリンの刺激によって脂肪細胞にあるアドレナリン受容体が反応します。その結果、脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪が分解されて脂肪酸となります。そして、この脂肪酸が血液中に放出されて、筋肉をはじめとした細胞の中でエネルギーとして燃焼されます。
しかし、この働きが起こりにくい遺伝子を持つ人は、日本人の場合には約30%と非常に多くなっています。この遺伝子タイプの人は運動をしても脂肪の分解が効果的には起こりにくく、運動のダイエット効果が現れにくいだけでなく、運動によって血液中の脂肪酸が減るために脂肪への欲求が高まります。そのために脂肪が多く含まれた食品をおいしく感じて、食べすぎるようになります。
このような困った状態の人に効果があるのがキノコキトサンとコレウスフォルスコリです。コレウスフォルスコリはフォースコリーとも呼ばれています。
キノコキトサンは、食用キノコの中に少量含まれている植物性キトサン、β‐グルカン、複合糖質などの複合成分で、キトグルカンとも呼ばれています。体内に吸収されず、不要な物質を吸着して排泄させる作用があります。脂肪の吸収抑制と分解促進の作用があり、アドレナリン受容体を介さずに脂肪細胞に蓄積される中性脂肪を脂肪酸に分解して血液中に放出する作用があります。また、中性脂肪値、LDLコレステロール値、血糖値の上昇抑制のほか、腸内細菌の善玉菌の増殖、便通の促進、免疫の活性などの働きもあります。
コレウスフォルスコリはインド原産のシソ科の植物で、インドでは根が伝統的に滋養強壮目的で用いられてきました。有効成分のジテルペン化合物フォルスコリアは、脂肪細胞のアドレナリン受容体を介さずに脂肪細胞に蓄積される中性脂肪を分解します。また、AMP(アデノシン一リン酸)の産生を増加させ、交感神経系を介して食事誘導性熱産生を高めます。デンプン消化酵素のα‐アミラーゼ、麦芽糖消化酵素のα‐グルコシダーゼを抑制する作用のほか、抗炎症作用、気管支拡張作用、血圧低下作用などもあります。
効果はあっても、あくまで運動をして効果が得られなかった人が、運動をし続ける条件で摂ることでダイエット効果が高まるものであるので、摂っていれば痩せるというわけにはいきません。
こういった間違いやすい情報を的確に伝えるのも「サプリメントプロ検定」の役割です。