30年間も給与が上がっていない日本の状況は、30年前に想像ができたのか、それとも想像することもできなかったのか、そこから見ていくことにします。バブル経済が崩壊して、給与が上がらないような状況の始まりの時代に、画期的なことが起こりました。万が一という表現がありますが、今から1万日前は27年ちょっとで、それは1995年となります。1995年のエポックメイキングといえば、Windows95の発売でしょう。この新たなパソコンの登場が、今のネット社会の始まりとなりました。その機能は相当に期待されたものの、当時の容量はガラケーよりも少なくて、今にして思うと期待のかけすぎだったかもしれません。
それもあって、インターネットの世界では情報を収集するツールで、今ほど情報発信が多くはない時代だったので、選択をして、これを仕事や生活に活かすことに、それほど苦労はしなかったものです。ただ、発信される情報が正しいのか、偏っていないのか、陰謀論で出てくるような情報操作がされていないのかを疑うことなく、受け入れている時代でもありました。
この段階の利用者は情報の消費者で、これはWeb1.0の時代とされています。テレビの内容がインターネットになっただけの段階と考えることもできて、一方通行の時代でした。
これが双方向のWeb2.0の時代になったのは2004年からのことで、SNSやブログ、facebookなどでアップロードする時代となりました。
自分で情報発信しているような気になることもあるのですが、IT企業が用意した仕組みを使っているだけで、アップロードしている情報の所有者はアップしている人ではなくてIT企業側です。今の時代はWeb3.0の時代で、ネット環境を使って自分が所有者となって発信する時代です。発信するのは情報だけでなく、暗号資産のような実際の経済に関わることも含まれています。
Web2.0の時代から、自分が所有者となって発信して、人脈と情報を構築して、これを他のリアルな活動でも活かすことをしてきましたが、これもネット環境があってのことです。一時的であってもネット環境が停止する事態を経験して、ネット環境が使えなくなったときにも継続できる仕組みを作るのは、Web3.0の時代なのか、その次の時代なのか、それはまだわかりません。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)