健康ウォーキング63 10分×3回の歩行のメリット2

10分のウォーキングを1日に3回行うことで、30分のウォーキングを1回だけするよりも脂肪酸の代謝を高めて、余分な体脂肪を減らす効果があるということについて説明をします。
脂肪酸の代謝は歩いているときにだけ起こっていることではなくて、歩き終わってからも筋肉が温まっている間は続いています。それは脂肪分解酵素のリパーゼが関係しています。リパーゼは筋肉の中にあって、筋肉が温まってくると脂肪(中性脂肪)の分解が盛んになってきます。リパーゼは温かな環境で働きやすくなっているからです。
ウォーキングを終えてもリパーゼによって脂肪の分解が続き、脂肪酸は細胞の中のミトコンドリアに取り込まれて代謝が起こっています。リパーゼの活性は運動後に筋肉の温度が下がってくるにつれて低下してきます。個人差や運動の状態にもよるものの、30分ほどは続いています。
10分のウォーキングだけでも筋肉は温まっていて、脂肪の分解と代謝は30分ほど続きます。これを1日に3回、これを繰り返すと30分の脂肪代謝が3回起こることになります。30分の連続したウォーキングの場合にはリパーゼの特徴が活かされた脂肪の代謝は1回だけです。
もちろん、どんな歩き方をしたのか、どれだけ筋肉に負荷がかかっているのかによって違いはあるものの、少なくとも「10分×3回」のウォーキングは1回だけ30分のウォーキングよりも効果が下回ることはないということです。
だから、長く歩く時間がないからと言い訳するのではなくて、歩けるときには歩くようにするという心がけが体脂肪の減少には大切なことなのです。