歩くことの健康面での重要性は国も認めるところで、健康づくりの目標を掲げた「健康日本21」でも重要な項目となっています。「健康日本21」は10年間という期間を定めて、目標体制に向けて国をあげて努力を重ねていこうとするもので、令和4年10月11日に第二次の結果の最終評価報告書が発表されました。
ベースラインの数字に対して、目標を掲げています。ベースラインの年は平成22年(2010年)の国民健康・栄養調査の結果で、これによると20〜64歳の1日の平均歩数は男性が7841歩、女性が6883歩でした。これを令和4年には男性が9000歩、女性が8500歩と、男性で1159歩、女性で1617歩をプラスすることが目標とされました。
ところが、令和元年の調査結果では、20〜64歳の男性が7864歩、女性が6658歩という結果でした。目標に対して下回っただけでなく、女性はベースラインよりも225歩だけではあるものの下回っていました。達成率でみると、男性は約87%、女性は約78%でした。
65歳以上の平均歩数は、男性がベースラインの5628歩から7000歩に、女性が4584歩から6000歩という目標が掲げられましたが、これも調査結果では男性が5396歩でベースラインよりも下回り(マイナス232歩)、女性がプラス72歩の4656歩でした。達成率では男性は約77%、女性は約78%でした。
ベースラインに対して、20〜64歳も65歳以上も目標の歩数が多いように感じますが、これは「健康日本21」の第一次で1000歩を増やすことを目標として掲げたのですが、10年後の結果として達しないどころか、マイナスになってしまったからです。平均すると800歩ほどですが、この分も加味して男性では1100歩以上、女性では1600歩以上とすることが掲げられたものの、達成はできませんでした。