スポーツは競うことが第一義とされるのに対して、競わないことを第一義に掲げているのは市民スポーツと呼ばれています。市民参加型のスポーツと理解されていて、発祥の地のドイツでは「Volks sport」と呼ばれています。Volksは市民の意味で、ドイツのフォルクスワーゲン(Volkswagen)は市民車・大衆車を意味しています。
市民スポーツは参加する人の健康と体力の保持・増進を図り、参加する人の友情を深め合うことを目的としていて、国際市民スポーツ連盟では運動種目としてウォーキング、サイクリング、スイミング/アクア・ウォーキング、スキーイング/スノーシューイング、スケーティング、インラインスケーティング、ローイング/カヌーイング/カヤッキングの7種目が定められています。
国際市民スポーツ連盟に加盟する条件としては、以下のことが定められています。
1 誰でも参加できること:競争をしたり、時間を制限したりしないこと
2 空気が新鮮な野外での活動であること
3 自然や環境の保護という目的を尊重すること
4 子どもや家族の参加を促進すること
5 国際的な友情を育むこと
6 参加した人を国際規定に従って表彰すること
国際市民スポーツ連盟には日本も加盟していて、日本市民スポーツ連盟が組織されています。日本市民スポーツ連盟では、現在はウォーキングに限った活動をしていて、日本ウオーキング協会が運営する全国のウオーキング大会のコース認定と表彰を行っています。
日本ウオーキング協会は地球1周分の4万kmをウオーキング大会に参加することで目指しています(10km〜50km)。記録されるのは大会に参加した記録の完歩だけで、時間は記録されません。
日本市民スポーツ連盟の宮下充正名誉会長は前会長で、その前には日本ウオーキング協会の会長でした。その当時に日本市民スポーツ連盟の副会長を務めた玉利齊さんは日本健康スポーツ連盟の理事長で、私(小林正人)は同連盟の理事であったことから市民スポーツとも関わってきました。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕