健康リテラシー21 栄養補助での恩人との研究2

代謝促進成分のL–カルニチンは、以前は医薬品の成分でしたが、食薬区分の変更から食品の成分としても使うことができるようになったのは2002年のことでした。これは1996年の外圧によるサプリメントの規制緩和の一環であり、その前年の2001年に代謝促進成分のコエンザイムQ10も同様に食品の成分としての使用が認められています。

健康食品の成分が医薬品であったというのは、これに限らず、1997年にはビタミンが、1998年にはハーブが、1999年にはミネラルが、2001年にはアミノ酸が食品として使うことができるようになりました。

それぞれに成分研究の第一人者が存在していて、L–カルニチンについては科学的なデータを厚生労働省に提出したスイスのロンザ社の日本法人のニュートリション部長であった王堂哲先生は業界では誰もが認める第一人者です。

王堂先生を知ったのは、厚生労働省のサプリメントのアドバイザリースタッフの通知の委員を務めていた2001年のことで、そのときに翌年のL–カルニチンの食品としての使用許可が進められていることが教えられました。

L–カルニチンは細胞のミトコンドリアに脂肪酸を通過させるのに必要な成分で、体内で合成されているものの、合成のピークは20代前半で、それ以降は減少していくために脂肪の代謝が低下していくようになります。これが年齢を重ねると同じ食事量、同じ運動量でも太っていく要因となっています。

それまでは臨床栄養の世界でエネルギー代謝の研究をしてきましたが、L–カルニチンが食品(サプリメント成分)として使えるようになると、無理な運動、食事制限は必要がなくなるかもしれないとの思いで、王堂先生と会いました。

王堂先生は、今は日本メディカルダイエット支援機構の副理事長で、食事、運動、L–カルニチンでのエネルギー代謝の研究は継続して進めています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕