摂取エネルギーの食事の量を100kcalで考えることに対応して、消費エネルギーの運動や生活活動については、これまで同じエネルギー量で示されることはありませんでした。そこで食事と運動を対比して考えられるように、厚生労働省による「健康づくりのための運動指針」(エクササイズガイド)を基本として、計算式を提案しています。
基本となる強度の単位はMETSで、それを実施した時間をかけたものを「エクササイズ」(Ex)という単位で表し、消費エネルギー量を算出しています。座っているときには1Exに、普通歩行は3Exに相当します。
「消費エネルギー量(kcal)=体重(kg)×METS×運動時間(h)×1.05(係数)」
体重50kgの人が30分間ジョギングをした場合は、以下のようになります。
「50(kg)×6(METS)×0.5時間×1.05=157.5kcal」
100kcal単位の運動量を知るためには、METSを用いて消費エネルギー量を計算する方法を活用しています。これは計算式を逆算する方法で、100kcal単位の運動をする時間がわかります。
「100kcal÷体重(kg)÷METS÷1.05(係数)=運動時間(h)」
METSは、運動に合わせて、エクササイズガイドで示されているメッツ(METS)表の運動と生活活動のMETSを使います。
普通歩行(67m/分)は3METSで、体重50kgの人は、以下の計算となります。
「100kcal÷50(kg)÷3METS÷1.05(係数)=0.6349(h)」
1時間(60分)×0.6349は約38分です。
速歩(95〜100m)は4METSで、体重50kgの人は、以下の計算となります。
「100kcal÷50(kg)÷4METS÷1.05(係数)=0.4761(h)」
1時間(60分)×0.4761は約28分です。
ジョギングの場合は7METSと運動量が多く、同じく体重50kgの人が100kcalを消費するための運動量は以下の計算で求められます。
「100kcal÷50(kg)÷7METS÷1.05(係数)=0.2721(h)」
1時間(60分)×0.2721は約16分となります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕