健康・火の用心19 名前が同じなら中身も同じか

大豆が身体によいと言われれば、大豆のどの部分なのかと考えることがないのは、大豆そのものを食べるのが当たり前になっているからです。特に品質が高い、栄養価が高い部分だけを取り出して、“一等大豆”などと言って販売されることはありません。

大豆が原材料の商品の中には“丸大豆”とうたったものがあります。初めて丸大豆がコマーシャルに使われたときに、その醤油メーカーの広報に電話をかけて、丸でない大豆の形を聞いたことがあります。「丸でないのは三角ですか四角ですか」という質問にも、広報は嫌な顔もせずに(電話なので顔は見えないのですが)、「丸大豆は大豆が丸ごとという意味です」と答えてくれました。

大豆は植物油の材料でもあって、大豆油を絞った残り(脱脂大豆)が一般的な醤油の原料となっています。油は不要なものではなくて、栄養成分が多く、丸大豆の醤油は風味も違ってきます。それなのに脱脂大豆で醤油を作るときには、従来は使わなかった添加物が必要になってきます。それは加工のためであって、商品にする最終段階で取り除く場合には(もちろん商品に残留していない条件つきで)表示しなくてよいことになっています。

小麦粉の材料は小麦です。小麦の粒から外皮と胚芽を取り除いて、残った部分の胚乳と呼ばれる部分が小麦粉となっています。中心部ほど糖質が多くて、中心から順に特等粉、一等粉、二等粉、三等粉、末粉となります。特等粉はカステラや高級食パンに、一等粉はケーキや高級菓子、菓子パンなどに、二等粉は一般的な菓子や食パン、うどんなどの麺類に、三等粉は駄菓子や麩などに使われます。

問題は未粉で、普通は工業用のデンプンなどの材料となっています。“などの”というのが気になるところで、実はパンにも使われています。それは入札制度がある学校給食用のパンです。未粉は安いということが関係しています。

末粉は外皮に近くて、輸入小麦の場合は防カビ用に使われる農薬が染み込んでいる可能性が高い部位です。同じ小麦粉であっても、品質や味だけでなく、安全性にも違いがあるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕