国立高度専門医療研究センター6機関(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携して、研究成果として「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しています。その要点を掲載します。
〔成育歴・育児歴〕
◎出産後初期はなるべく母乳を与える。
*母乳を与えることにより、母親のさまざまな疾病のリスクが低下します。また、乳児期初期の母乳育児は子どもの感染症、白血病のリスクを低下させ、2型糖尿病のリスクを下げる可能性があります。
◎妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、巨大児出産の経験のある人は将来の疾病に注意する。
*妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群は糖尿病や循環器病のリスクを増加させます。また、巨大児(出生体重4,000g以上の子ども)の出産経験があると糖尿病のリスクが高まります。
◎早産や低出生体重で生まれた人は将来の疾病に注意する。
*早産や低出生体重で生まれた人は、成人期の循環器病、糖尿病、慢性腎臓病、統合失調症のリスクが高くなります。