業務用の食器洗浄機は洗浄法がしっかりと規定されています。洗浄機にはベルトコンベア式と回転式があって、どちらにしても食器に洗浄剤が的確に当たって洗浄ができて、洗浄剤が残らないように洗い流すように定められています。
特に厳しく規定されているのは業務用洗浄剤は強アルカリ性で、これが食器に残ると健康面に影響が出るからです。そのために洗い、すすぎは念入りに行われます。洗いにしても、すすぎにしても食器の洗浄はウォーターナイフ効果が発揮されます。これは食器に対して一定角度(斜め)から勢いよく水流を当てることで、ナイフのように汚れを剥ぎ取り、洗浄剤を落とし切っていきます。そのため、水流と角度が重要になります。
食器洗浄機は英語ではディッシュウォッシャー(Dish Washer)と呼ばれます。もともとは皿を洗うためのもので、皿ならウォーターナイフ効果を発揮しやすいものの、日本の食器は茶碗から小鉢、茶碗蒸しの食器のように深さがある食器も多くあります。
皿は汚れた部分を上向きにすることで、下に落ちる水流の勢いで洗うことができます。ところが、日本の深い食器は上向きにすると水が溜まって、ウォーターナイフ効果が発揮できなくなります。そのため、深い食器は下向きにセットして、下からの水流で洗います。重力の関係で下からの水流は弱くなります。そこで食器に合わせて水流を調整しなければならないのに、通常の水流のまま使われている例も少なくありません。
ウォーターナイフ効果を得るためには、水流が直接当たらなければならないのに、食器と食器の間隔が狭かったり、食器を重ねるようなことをすると充分に洗えないだけでなく、洗浄剤が食器に残ってしまうようなことにもなるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕