健康情報学3 “学”まではよいが“学会”には抵抗

健康情報を学問として研究して、現状の健康情報を正し、正しい健康情報の見本を示していくことを目指して「健康情報学会」の設立を進めていたことについては前回(健康情報学2)で紹介しました。

「健康情報学」というメーミングでの活動を研究会で行っていたときには、賛同者も多く、また邪魔が入ることもなかったので、研究会を“学会”に変えることも大丈夫との感覚でいました。

ところが、“学会”の名称にすることを趣意書にして持ち回った途端に横やりが入るようになりました。これは想定外の出来事でした。

「情報学会」というネーミングは一時期、医学系の学会の流行りとなった時期がありました。一つの学術分野で先行した学会があって、そこから分裂なり独立するときには、臨床○○学会、小児○○学会、老年○○学会、○○研究学会、基礎○○学会などの名称がつけられることが多かったのですが、そこに加わったのが○○情報学会でした。

それぞれの専門分野で、研究活動をしている専門家の活動は、そのまま続けていただき、その専門分野を取り巻く情報を学問として扱い、連携をして研究を進めていこうというのが、活動の主旨でした。

また、既存の学会は医師や研究者が主なメンバーとなっていましたが、情報学会になると一定の世界の学識者の集まりという性格が強くなります。例えば、病名を冠した情報学会の会員は医師や看護師、薬剤師、検査技師などの診断や治療に直接関わる専門家ではあるものの、管理栄養士や理学療法士などの治療・改善に関わる専門家も入会できるところのようになります。

こういった認識から、さまざまな健康に関わる学識者が集まって、正しい情報を正しく伝えることを学問として実施するつもりで、今でいうリテラシーの向上を目指していました。

そこに邪魔が入って、健康情報学会として進められなくなった事情については次回(健康情報学4)に書くことにします。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕