毎日、計測する習慣が体重計から体脂肪計に進化して、さらに体組成計が登場したときには、より健康になるためのツールが家庭に入ってきたと喜びの声もあったのですが、その喜びを実感するためには、それなりの行動が必要になります。
体脂肪計はメタボ健診とも呼ばれる特定健診・特定保健指導が始まった2008年から家庭でも多く使われるようになりました。内臓脂肪が多いために生じる生活習慣病を予防する目的で体脂肪計は使われましたが、その時期によく言われたのが「乗るだけでは、やせない」ということでした。
体脂肪計は体脂肪率を知って、自分のリスクを確認するものであって、それだけでは体脂肪が減るわけでも、やせるわけでもないのは当然のことです。体脂肪率を知って、体脂肪を適切な状態に保つことを実践しなければ、何もよい結果は起こりません。
体脂肪計は気づき、きっかけのツールであって、その後にするべきことは決まっています。体脂肪計で測定した体脂肪率が高い状態なら体脂肪(内臓脂肪)を減らす有酸素運動がすすめられることになります。
それに対して、筋肉を増やすことによって代謝を高めることによって体脂肪を減らすことがすすめられる場合もあります。それは筋肉量と全身に占める筋肉の割合が少ない人の場合で、これを確認することができるのも体組成計の利点です。
測定するだけでは健康になることができないというのは、健康デザイン活動で採用している身体年齢測定でも同じことです。身体年齢を測定して実年齢との差がわかり、実年齢よりも身体年齢が高いことがわかったときには、その状態を改善する(若返る)ための運動やトレーニング法を紹介しています。
その改善法を実践して、どれくらい改善されたのかを確認することで、モチベーションが高まり、さらに改善を進めていくことができます。これが測定することの大きなメリットとなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕