ビタミンのサプリメントは、摂取タイミングによって吸収力に違いがあります。体内に必要なビタミンは水溶性ビタミン(9種類)と脂溶性ビタミン(4種類)に大きく分けられています。水溶性ビタミンは、水に溶けやすく、油脂には溶けにくい性質のビタミンで、ビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ナイアシン、ビタミンB₆、葉酸、ビタミンB₁₂、ビオチン、パントテン酸)とビタミンCがあります。
脂溶性ビタミンは、水に溶けにくく、油脂やアルコールに溶ける性質のビタミンで、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがあります。水溶性ビタミンは体内に長く蓄積されないために毎日摂取する必要があるのに対して、脂溶性ビタミンは肝臓や脂肪細胞に蓄積されるため不足することはないものの、一時期に摂りすぎると過剰症が起こることがあります。
水溶性ビタミンは、いつ摂っても吸収されますが、脂溶性ビタミンは胃の中に脂肪がないと溶けることがなく、吸収されません。そのため、脂溶性ビタミンを空腹時に摂ると素通りをしてしまうことになります。
ミネラルの摂取タイミングですが、鉄はビタミンCとの組み合わせによって、カルシウムはマグネシウムやビタミンDとの組み合わせによって吸収率が高められます。そのため、ミネラルのサプリメントは食事の前後に摂ることがよいことになります。ただし、カルシウムだけは特別な摂り方が必要になります。サプリメントのカルシウムの吸収率は約30%ですが、カルシウムは胃液でイオン化してから吸収されます。食後は胃液が消化に使われるため、イオン濃度が低下しています。そのため、カルシウムはイオン化しやすい起床後か就寝前といった空腹時に摂ることによって、正常な状態で吸収させることができます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)