ミミズを健康食品の素材に使われていると聞くと、あまりよい感じがしないどころか、いくら有効性があると強調されても摂りにくい、拒否したいという人もいます。しかし、ミミズが材料の健康食品はミミズを食べるのではなくて、ミミズの細胞の中にある酵素が使われています。
酵素は動物や植物の細胞の中にある生化学反応を起こすためのタンパク質で、酵素によって生化学反応が早く、強く起こっています。酵素なしには動物も植物も生きていけない重要な成分です。
ミミズにはルンブルキナーゼという酵素が多く、中でも多く含まれているのは食用ミミズの赤ミミズです。ルンブルキナーゼには血栓を溶解させる作用があり、医薬品の成分ともなっています。
血液中で血栓が多くなると、これが毛細血管に詰まって脳梗塞、心筋梗塞の原因となります。これを溶解させることで、これらの疾患を予防するために使われます。
ルンブルキナーゼという名称は医薬品と同じになるので、「lumbrokinase」を別に字に当ててルンブロキナーゼとしたり、赤ミミズの学名のルンブルクスルベルスやルンブルクス末が材料名として使われています。
酵素は、どんな動物のものでも42℃を超えると変化し始め、60℃を超えると固まって、それ以上は変化しなくなります。人間の場合も同じで、体温計が42℃までしか表示がないのは、それ以上になると細胞のタンパク質が変化して生きていけなくなるからです。
42℃以下で加工したものも42℃を超えたものの、見た目は同じ粉末です。有名な化学工場のミミズが原材料の製品もありますが、それは工場内でミミズを育てているだけで、加工は別の工場で行われています。
熱風で乾燥させて粉末にしたものは酵素が破壊されやすいのに対して、温度の変化(高めの温度と低めの温度に変えることによって水分を抜く方法)で粉末にしたものは酵素が破壊されにくくなります。
どちらの加工法であるのかを問い合わせて、隠さずに返答してくれる会社のものを選ぶか、加工について詳しい専門家(アドバイザリースタッフのNR・サプリメントアドバイザー、保健食品指導士、健康食品管理士など)に問い合わせてみることです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕