メディカルダイエットの研究はエネルギー代謝科学であることを披露すると、反応や求められることのほとんどはエネルギー代謝を高めることで、いかに多くのエネルギーを作るかということが聞かれます。エネルギー代謝を高めることは、食事で摂取してエネルギー源を効率よく使い、無駄に脂肪を溜めないためには必要なことです。
しかし、エネルギーを作り出すのはエネルギー代謝の前半であって、肝心なのは後半のエネルギー代謝です。前半のエネルギー代謝(エネルギー産生)は“異化”と呼ばれています。エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)をエネルギー化することで、そのためにはエネルギー源をエネルギー物質に変えるために必要なビタミンとミネラルを摂ることと、身体を動かして、酸素を多く取り入れることが重要になります。
後半のエネルギー代謝は“同化”と呼ばれていて、細胞の中で作り出されたエネルギーを使って、細胞に必要な成分が作られています。その成分というのは細胞を構成する成分や酵素、ホルモン、代謝促進物質などの生命維持には欠かせないものです。
全身の健康のためには一つひとつの細胞の働きを高めることが必要で、そのためには細胞の中で多くのエネルギーを作り出すことが重要になります。
ここで大切になるのは、細胞の中で作られたエネルギーは、その細胞の中だけで使われているということです。細胞の中で発生したエネルギーが電気のように離れたところに流れていくようなことはありません。そのため、細胞レベルから元気にしていきたい部位があったら、その部位に栄養素を送り届け、動かせる部位であれば積極的に動かすことが大切だということがわかります。
このような説明をすると、神経の伝達についての疑問が寄せられることがあるのですが、神経細胞は長い形をしていて、細胞の端まできた電気信号は神経伝達物質を放出させます。その神経伝達物質を受け取った次の神経細胞が、リレー方式で情報を伝えていきます。
内臓や器官の働きは離れたところへの刺激によって高めることができるというのが最新の研究の中心的なテーマとなっています。その働きを高めるためにもエネルギー代謝の前半の異化によって、いかに多くのエネルギーを作り出すかが重要になってくるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕