“先生”と“会長”を増やすための資格認定

岡山県岡山市東区の一つの地域を発祥の地としてスタートさせる健康ウォーキングの活動は、ただ教える人、指導する人から学ぶだけ、言われたことに従って学んで、動いていればよいというものではありません。基本的な知識を得たあとは、一緒に活動はするものの、自分で考えて、自分に合った方法で実践し続けることを目指しています。
せっかく学ぶのなら、学んで自分や家族のために活用するだけでなく、多くのことを知れば知るほど、多くの人に伝えたい気持ちが高まっていきます。自分が教えるという前提で学ぶということは、その覚悟が違ってきます。といっても、全般を教える講師の能力を身につけるのは、そう簡単なことではありません。
ところが、自分が学んだことを、そのまま教えて、理解をしてもらうということなら、そんなにハードルが高いものではありません。学んだことを教えるだけで講習が成り立つのかという疑問もあるかと思いますが、その方式をずっと続けてきて、成果をあげている世界があります。それは家元制度による資格認定です。華道や茶道の世界では、家元が頂点に立って組織化されていますが、それを見習おうというのではありません。一定の知識と技術の蓄積、エビデンスが必要なのは当然のことですが、それを上から支配するのではなくて、活躍する場を提供するという気持ちで進めていこうとしています。
このことによって、例えば退職した方が自分の健康のためだけに学んで実践するだけでなく、資格認定によって教える立場になることで「先生」と呼ばれて活躍することができます。また、講師になった方が、地域の健康づくりのリーダーになれるような小さな活動の連合体組織を作ることで、「会長」「副会長」などの肩書きをもって活躍することができる人を増やすのも重要なことと考えています。このモチベーションこそが、健康づくりを勢いよく進めていく原動力となります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)