利き腕は、誰もが知っていることで、右利きか左利きかによって同じことでも苦労、かかる時間に違いが出てきます。日本の文字は右利きが原則で作られているので、左利きには不利となります。そこで幼いときに左利きを右利きに矯正されることもあります。
左利きの割合は世界的には10%ほどです。日本人の場合には右利きが88.5%、左利きが9.5%とされています。残りの2%は何かというと両利きです。自分のことで言うときに“二刀流”は言い過ぎかもしれませんが、私は左右ともに同じように使えました。
しかし、幼いときに母親の実家の寺に預けられていたときに、お寺の仕事は右利きでないとやりにくいこともあって、右利きが得意となりました。弟は左利きで生まれ、親元で育ったので、そのまま矯正せずに左利きを貫いています。
利き腕だけでなく、“利き足”というものもあって、足の器用さということでは利き腕と同じほうが利き足になっている例がほとんどです。ところが、身体のバランス感覚ということでは腕の右利きの人は左足のほうが力が強く、これは器用に動かすことができる足の動きを支えるための土台となっています。
武道として剣道、柔道、空手を学んでいたので、前に踏み出す足よりも、蹴り出す力があり、踏み出す足を自由に動かすための土台となる利き足の重要性を感じていました。
片足立ちをしたときにもバランスが取りやすいというのが多くなっています。目を開けての片足立ちではバランス能力の違いはわかりにくいかもしれませんが、両目を閉じての閉眼片足立ちでは、持続時間に差があり、どちらが利き足なのかを知ることができます。
利き目というものもあります。どちらが視力がよい、動体視力に優れているということではなくて、左右の目から入ってくる視野情報の優位性を指しています。どちらの目で見た情報を優先させるかという能力で、利き目のほうが視界の幅が広くなっています。
鏡を前にして片目ずつ閉じて、どちらの耳が広い範囲まで見えるかで確認できます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕