日本人の健康づくりについて、目標値を定めて国民運動として実施しているのが厚生労働省による「健康日本21」です。正式名称は「21世紀における国民健康づくり運動」といって、10年間での達成目標を定めています。
健康日本(第一次)は2000年から2010年、健康日本21(第二次)は2013年から2023年で、第二次の最終評価は2023年5月31日でした。この評価の発表を受けて、令和6年度から健康日本21(第三次)が始まる予定となっています。
健康日本21の項目は、栄養・食生活、身体活動・運動、休養・こころの健康、たばこ、アルコール、歯・口腔の健康、糖尿病、循環器病、がんとなっています。その中から、このコラムのタイトルの「噛む噛むeverybody」に合わせて、ここでは歯・口腔の健康について紹介していきます。
健康日本21(第二次)では10項目について目標を定めています。
1 口腔機能の維持・向上(60歳代における咀嚼良好者の割合の増加)
策定時(2009年)の73.4%に対して、80%(2022年)
2 歯の喪失防止①80歳で20歯以上の自分の歯を有する者の割合の増加
策定時(2005年)の25.0%に対して、50%(2022年)
3 歯の喪失防止②60歳で24歯以上の自分の歯を有する者の割合の増加
策定時(2005年)の60.2%に対して、70%(2022年)
4 歯の喪失防止③40歳で喪失歯のない者の割合の増加
策定時(2005年)の54.1%に対して、75%(2022年)
5 歯周病を有する者の割合の減少①20歳代における歯肉に炎症所見を有する者の割合の減少
策定時(2009年)の31.7%に対して、25%(2022年)
6 歯周病を有する者の割合の減少②40歳代における進行した歯周炎を有する者の割合の減少
策定時(2005年)の37.3%に対して、25%(2022年)
7 歯周病を有する者の割合の減少③60歳代における進行した歯周炎を有する者の割合の減少
策定時(2005年)の54.7%に対して、45%(2022年)
8 乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加①3歳児でう蝕がない者の割合が80%以上である都道府県の増加
策定時(2011年)の6都道府県に対して、23都道府県(2022年)
9 乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加②12歳児の一人平均う歯数が1.0歯未満である都道府県の増加
策定時(2011年)の7都道府県に対して、28都道府県(2022年)
10 過去1年間に歯科検診を受診した者の割合の増加
策定時(2009年)の34.1%に対して、65%(2022年)
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕