大統領と首相の違い

海外の政権代表が対面するときには大統領のほうが首相よりも立場が上になり、上席に位置します。サミットのように各国に首脳が集うときにも、主催国は中心にあるとしても、それ以外は大統領が中央に近い位置に立つのが大原則です。

大統領は国を代表する国家元首であり、首相は国家元首から任命される立場です。日本の首相は国民から直接選ばれるわけではなく、首相は天皇から任命されます。天皇は国家元首か、国家元首ではないのかということは議論があるところですが、任命の仕組みからすると国家元首と位置づけられます。

国王がいる国(イギリス、カナダなど)では大統領は存在していないわけですが、ドイツで国を代表してサミットなどに出席しているのは首相です。ドイツは連邦共和国制度で、首相(第9代)はオラフ・ショルです。

あまり知らない人もいるかと思いますが。ドイツ連邦共和国の大統領(第12代)はフランク=ヴァルター・シュタインマイヤーです。大統領と首相は別の人が就任するのが原則中の原則である中で、その両方に就任したのはヒトラーだけです。

国民から直接選挙で選ばれるわけではなく、連邦議会議員と各州議会から選出された州議員で構成される連邦会議で選出されます。連邦と各州を等しく代表する立場で、首相の任命、条約の締結、外交使節の信任・接受、連邦法律設立時の認証、官報への交付などの象徴的な役割を担っています。

象徴ということでは、「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって〜」という日本国憲法(第1条)と共通するところがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕