算数障害の例について簡単に解説をします。
*数の概念が身につかず、数系列の規則性などの習得が難しい
数を数えることが苦手で、両手の指の数までは理解できても、それを超えると難しいという子どもがいます。10以上の足し算はできても、引き算がうまくいかないこともあります。数字が並ぶ数列には規則性があり、そのことは算数の初めに教えられます。授業に慣れる前に規則性が教えられたために、そこから先の理解に影響が出ることがあります。
*計算を習得することが難しい
数を覚えられないために計算ができない子どももいます。足し算はできても引き算ができない、掛け算ができない、また足し算、引き算、掛け算ができても割り算ができないということもあります。計算はできても割り算に長く時間がかかり、解答が間に合わないということも少なくありません。
*指を使わなければ簡単な計算ができない
数字の規則性が身につかないと指を使って計算(足し算、引き算)をすることがあります。通常は数字に慣れてくると指を使わずに10まで、20までの計算ができるようになりますが、いつまでも指を使っていることから算数障害に気づくことがあります。算数障害は通常は幼児期に発見されることが多いものの、算数の授業が始まってから気づかれることもあります。