学習支援50 早寝早起き朝ごはん

「早寝早起き朝ごはん」という標語を見聞きすると、健康づくりのためということを感じられることから主導するのは厚生労働省だと思われがちですが、文部科学省が「早寝早起き朝ごはん」全国協議会を立ち上げて、朝ごはんを食べる活動を進めています。つまり、学業のために朝ごはんが必要であるというのがコンセプトで、朝ごはんによって生活リズムを整え、脳も含めた身体の健康を図っていこうということです。
「早寝早起き朝ごはん」を掲げた取り組みを見ると、最後の“朝ごはん”が記憶に残りやすいことから、どうしても朝食を食べることの重要性が取り上げられることが多くなっています。もちろん、朝食は重要であることに間違いはないのですが、朝食をしっかりと食べるためには早起きが大切で、そのためには早寝が大切になります。
夜遅くまで起きていて、勉強だけでなく、テレビやパソコン、スマホに時間を費やしていることも多いようですが、これらの画面のブルーライトは目に悪いだけでなく、自律神経の交感神経を刺激する光となっています。自律神経は夕方以降には副交感神経の働きが盛んになるのが通常ですが、ブルーライトのために交感神経が刺激されると副交感神経の働きが抑えられて、心身ともにリラックスしにくくなります。早寝のためには、ブルーライトを避けること、そして興奮状態になって交感神経が刺激されるようなことは避けるべきです。
早起きのほうは早い時間に起きるだけでなく、朝の光を浴びることも大切です。朝日にはブルーライトが含まれていて、交感神経に切り替えるタイミングとなります。そして、朝ごはんを食べることによって、さらに交感神経の働きが盛んになり、それから続く学習の時間に自律神経が正常に働く環境を作ってくれます。
もちろん、朝ごはんは脳のための唯一のエネルギー源であるブドウ糖を摂取することで、脳の働きだけでなく、脳がコントロールしている全身の働きも整えられるようになります。