モチベーションの内発的動機づけについて先に紹介しましたが、それに続いて外発的動機づけを紹介します。
1)同一化的動機づけ
同一化的動機づけは、勉強をすることが自分にとって重要なことで、価値があることだとわかっていて、自分の夢の実現のために勉強する、将来よい学校に入るために勉強する、安定した仕事をしたいとの就職まで考えて勉強する、世の中の役に立つ人になりたい、というように、先にある大きな目的のために必要であるから積極的に勉強をするといった動機づけとなっています。
勉強が面白いからという内発的動機づけとも異なり、勉強することを強制されているわけでもなく、勉強をすることの重要性を自分なりに感じ取っての自律的な動機づけとなっています。
同一化的動機づけには、自分で目的を考えただけでなく、保護者による日常的な動機づけに影響されることもあります。保護者が意図して誘導するのではなく、日常的に考えを使えることによって育まれていくようになります。
2)取り入れ的動機づけ
取り入れ的動機づけは、不安や罰を避けたり、達成感や優越感、有能感を得るために行動する動機づけで、成績が悪いと恥ずかしいから勉強する、友達に負けたくないから勉強する、生徒・学生は勉強をしないといけないと思う、という心理が影響しています。
勉強の価値がある程度は取り入れられていて、義務感が伴っているものの、勉強に対して他律的な状態となっています。同一化的動機づけのような目的を達成するための自律性とは異なっています。
3)外的動機づけ
外的動機づけは、親や教師に叱られたくないから勉強する、成績がよいとご褒美がもらえるから勉強する、ほめられたいから勉強をするといった、賞罰のような外部からの圧力によって行動する動機づけとなっています。勉強をすることの価値そのものを認めているのではなくて、外部からの強制がなければ勉強に取り組む意識が弱いという他律性が高い状態となっています。